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政府主導による健康経営優良法人認定制度が開始され早5年が経ちます。
これまで多くの法人が健康優良法人の認定を受けてきましたが、制度をより広めるためには中小企業の参加が必要といえます。
そこで今回は、健康経営の取り組むことでどのようなメリットとデメリットがあるのかご紹介いたします。
健康経営の取り組み「企業側のメリットとデメリット」
健康経営の取り組みは企業側に多くのメリットを生み出しますが、デメリットもあります。それぞれどのようなことかを把握し、社内の環境に合うように日々改善しながら取り組んでいきましょう。一人ひとりが健康に気を遣うようになると、従業員の健康問題が解消され、体だけではなく、メンタル面も健康になります。
疲労が溜まっているときよりも前向きな気持ちで仕事に向かうことができ、仕事への集中力が増して、ミスが少なくなります。生産性が高まるので、業績の向上が期待できるでしょう。
また、従業員の心と体に余裕が出てくると、会社の雰囲気が良くなり、離職率が低下して新しい人材が確保しやすくなります。人手不足が解消できるので、さらに健康な会社へと成長させることができるのです。
健康経営の結果を具体的に数値化するのが難しく、仮に離職率や欠勤率が低下しても、従業員の健康と関係しているとは一概には言えません。健康の専門家への委託や、従業員のデータ収集と管理にコストがかかりますが、そのリターンを感じづらい面があります。
健康経営は、長期的な継続によってメリットを感じやすくなるので、地道にデータを収集して進めていくことが大切です。
健康経営の取り組み「従業員側のメリットとデメリット」

従業員の働き方や要望に合わせて健康経営を進めていくことが大切です。
健康に気を付けると、肉体的にも精神的にも安定することができ、毎日生き生きと働くことができます。
仕事のパフォーマンスが向上すると、自信やモチベーションが高まり、仕事に充実感が得られます。
従業員の健康状態を把握するため、定期健康診断やストレスチェック、産業医との個別面談や企業独自のイベント・セミナーへの参加などを求める必要があります。
従業員の不満につながる場合もあるので、しっかりと説明をして了承を得るようにしましょう。
中小企業こそ健康経営の取り組みが必要

中小企業は、例年求人数に比べて応募者が少なく、人手不足が深刻化しています。
健康経営をすることによって離職率が低下し、定職率がアップするので、人手不足の解消に繋がります。また、健康経営は企業の強みになるので、新卒や中途採用者にアピールをすることによって、新たな人材を確保できます。
人手不足に悩まされている企業ほど、健康経営を取り入れた方が良いでしょう。
経済産業省が毎年提示している評価項目をクリアした後に申請をすると、認定を受けることができます。ブライト500に認定されると、経営的な視点で従業員の健康管理を考えながら取り組んでいる法人として企業のイメージアップとアピールに繋がります。
1つ目は、労働時間を見直すことです。
長時間労働や残業が減ると、従業員の体と心の負担が減り、健康リスクが低下します。
厚生労働省によって月100時間以上、2~6か月の平均で80時間以上の時間外または休日労働は病気の発症リスクとの関連性が高くなると認められているので、守るようにしましょう。
2つ目は上層部から健康経営を取り入れることです。
中小企業は、上層部と一般社員との距離が近いため健康習慣をすぐに広めることができます。率先して残業時間を減らしたり、定期的に健康診断を受けたり、運動を取り入れたりすると良いでしょう。
3つ目は、福利厚生を作ることです。
従業員が自ら率先して健康に気を配れるように、フィットネスジムの割引や禁煙手当など企業に合わせた福利厚生を作ると良いでしょう。
オフィスプレミアムフローズンは、健康経営を目指す会社の味方として、オフィスコンビニを展開しています。
化学的合成添加物や主原料に遺伝⼦組換え⾷品を使⽤していないので安心してお召し上がりいただけます。
安心で安全、なおかつおいしい、そんなこだわった食事をいつでも食べられる、新しい福利厚生をぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
健康経営を取り入れるとメリットが多い企業の特徴

健康経営を取り入れることで生産性の向上につながることがあります。特に効果が高い企業の特徴を3つご紹介いたします。
● 休職者が多い企業
休職者が多い理由には、身体的な理由以外に精神的な理由もあります。従業員の心身の状態が悪化すると、休職まではいかなくても判断や行動のミスにつながりかねません。大きな事故を起こすと業務に支障があるだけでなく、従業員の命にもかかわります。
休職者が多くなると新たな人員が必要になり、人件費も増えていきます。そのため、健康経営によって休職者を減らすことができれば生産性が向上し、人件費の無駄も発生しなくなるでしょう。
● 長時間労働になりがちな企業
長時間労働は心身に大きな負担がかかり、体調が悪くても病院に行く時間がとれない状態に陥りかねません。そのため、労働時間が長くなることがある職場は、心身が健やかな状態を維持することが重要です。
十分な休息がとれる職場は生産性の向上につながり、業務のパフォーマンスも上がります。
● 中高年が多い企業
職場での死因は若年層の場合、自殺や事故が挙げられますが、中高年になると生活習慣病や病気などが増加します。特に30代後半になると心疾患や脳血管疾患で亡くなる割合は高まるでしょう。
このことから、従業員が健康で長く働ける状態でいるためには健康経営が不可欠なことがわかります。特に中高年が業務の軸を担っている企業は、健康経営によって従業員の病気のリスクを下げることが重要です。
健康経営をうまく取り入れるには
健康経営を取り入れたいと考えていても、実際にどのように取り入れればいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。そこで具体的な導入方法をこちらで2つご紹介いたします。
● 企業内全体で健康経営を意識する
いくら経営陣が健康経営を意識していても、実際に取り組む従業員自身の理解がないと効果は期待できません。理解がなければ取り組みもおざなりになります。そのため、健康経営への意識は従業員全体で高め、取り組むことが大切です。
健康経営に取り組む場合は、まず取り組むべき理由と施策内容を全体に告知し、理解を得ることから始めましょう。
全国健康保険協会や健康保険組合に対して健康企業宣言を行うと、社内だけでなく社外へのアピールにもつながります。社外へのアピールになれば、働きやすい企業のイメージも定着し、求人の際にも役立ちます。
● 影響力が強い人に先導してもらう
影響力の強い人が積極的に取り組むことで推進役になり、周囲も自然と取り組む意識を持つようになるでしょう。会社のトップなど健康経営に不可欠な人の理解や協力を得ることが重要です。
また、企業にはさまざまな施策があるため、他の施策に埋もれないようにしましょう。影響力の大きい人が積極的に取り組むことは、社内全体の健康経営に対する意識が高まるだけでなく、健康経営に対する企画や予算が消えるのを防げる効果もあります。
健康経営の取り組み方

健康経営の取り組みは順序を考えることが大切です。ここでは健康経営を3つのステップに分けて取り組み方をご紹介します。
● まずは簡単なことから始める
健康経営は取り組んだからと言ってすぐに成果が出るものではありません。まずは従業員一人ひとりが地道にこつこつ取り組むことが重要です。成果も急激に出るのではなく、緩やかに現れます。
そのため、初めは簡単なことから始めましょう。ノー残業デーや有給取得促進なども健康経営の一つです。生活習慣の改善を目的としたセミナーや講習を設けたり、感染症対策を取り入れたり必要なことや取り組みやすいものから徐々に導入していきましょう。
● ストレスチェックなどを活用する
2015年から常時50人以上の従業員が雇用されている企業に対して、ストレスチェック制度が導入・義務付けられています。最近はメンタル面の不調により休業する人も増えており、ストレスチェックは精神面の不調を未然に防止する役割があります。健康経営銘柄の選出にもメンタルヘルスケアの要項が設けられており、健康経営においては重要な項目です。
しかし、ストレスチェック後の対応が十分にできていないと感じている企業は多いようです。ストレスチェックは統計データを基に現状を把握することから始まります。結果だけでなく、きちんと分析を行い、専門家と連携をとって高ストレス者のケアを図りましょう。
● コミュニケーションが取りやすい環境にする
健康経営には社内の人間関係も大きく影響します。何かに悩んでいる、問題を抱えている際に、相談しやすい環境が整っていなければ、従業員のストレスは解消されません。
そのため、横のつながりだけでなく、部下と上司など縦のつながりでも相談がしやすいように風通しがいい職場にすることが大切です。コミュニケーションが円滑になることで問題も速やかに発見・対処できるようになり、業務へのモチベーションにもつながります。